■国鉄 キハ35系 ● 一般形気動車 ● 急行形気動車 1961年 から1966年にかけて413両製造された近郊・通勤型ディーゼルカーです。 非電化区間の大都市圏近郊・通勤路線のサービス向上とスピード化のために開発された気動車で関西本線を筆頭に1961年から北海道を除いた全国に投入されました。 キハ35系は総称で、 　●キハ35形：片運転台トイレ付 　　・０番台　　：温暖地仕様 　　・５００番台：寒冷地仕様 　●キハ36形：片運転台トイレ無 　　・温暖地仕様のみ 　●キハ30形：両運転台トイレ無 　　・０番台　　：温暖地仕様 　　・５００番台：寒冷地仕様 以上の3形式のグループで構成されています。 また1963年アメリカ・バッド社のライセンスによるオールステンレスカーキハ35形900番台10両製造されました。 エクステリア・インテリアデザインは101系をベースにし、正面は貫通扉付き切り妻タイプ、気動車初の20m級両引き3扉ロングシートと通勤型スタイルです。客用ドアは車体強度を保持するために外吊り式とユニークな構造で戸袋窓に該当する窓は簡素な2段式サッシとなっています。 1975年以降踏切事故対策により正面腰板部分に鋼製の補強板が取付けられ印象が大きく変わりキハ35系の大きな特徴ともなりました。 運用は前述通り1961年関西本線を始め、 ●千葉県房総地区 1962年総武本線・房総西線(現：内房線)・房総東線(現：外房線)・成田線・鹿島線・木原線(現：いすみ鉄道)・久留里線 ●東京都下を含めた南関東 1964年から川越線、1965年相模線・八高線、北関東の足尾線(現：わたらせ渓谷鉄道)。 ●新潟地区 1962年から弥彦線・越後線 ●九州地区では1965年筑肥線などに投入され電化されるまで活躍しました。 各路線の電化が進むことにより活躍の場が狭まり1983年から廃車が始まりました。JR分割民営化後、各社に承継され一部関東鉄道に譲渡、JRでは2012年まで運用。一部の路線は第三セクター化、水島臨海鉄道などの私鉄、フィリッピン国鉄(関東鉄からの譲渡)へ譲渡されました。 静態保存車は栃木県日光市わたらせ渓谷鉄道の足尾駅、群馬県「横川碓氷峠鉄道文化むら」などにあります。 イラストは1980年頃の川越線です。 ■キハ35系の外観バリエーションはこちらへ ■拡大イラストはこちらへ 更に詳しく知りたい方はこちらへ(wiki)